ジョヨボヨの予言
予言は的中した。
「わが王国はどこからか現れる白い人に乗っ取られるであろう、彼らは魔法の杖を持ち、離れた距離から人を殺すことができる。白い人の支配は長く続くが、やがて北方の白い衣をつけた黄色い人が白い人を追い出し、ジャゴン(とうもろこし)の寿命の間、この地を支配した後に“ラトゥ・アディル=正義の神”の支配する祝福される治世がくる」
これはマレー・インドネシアに伝わる伝説です。昭和17年(1942年)1月11日、日本軍はボルネオ島タカラン、セレベス島メナドを攻撃。ジャワ島を目指します。3月1日、今村均中将率いる陸軍主力16軍はジャワ島上陸。わずか9日間でオランダ、アメリカ、イギリス、オーストラリア連合軍を降伏させます。350年にわたって支配した白人(オランダ)を北方の黄色い人(日本人)が予言通り追い出したのです。インドネシア人はオランダ軍が作ったバリケードを取り除き日本軍を歓迎しました。
マレーでもクアンタンに上陸し進撃する日本軍を見てマレーシアの上院議員となったノンチック氏は「私たちは、マレー半島を進撃してゆく日本軍に歓呼の声を上げました。敗れて逃げてゆくイギリス軍を見たときに、今まで感じたことのない興奮を覚えました」「日本軍は永い間アジア各国を植民地として支配していた西欧の勢力を追い払い、とても白人には勝てないとあきらめていたアジアの民族に、驚異の感動と自信を与えてくれました。」と述べています。
ジョヨボヨの予言は12世紀前半、東ジャワのクディリ王国の王「ジョヨボヨ」が命じて古代インドの民族叙事詩をジャワ風にアレンジしたもので、伝承によって色々バージョンがあるようです。日露戦争で日本が勝利し、マレーもインドネシアもこの予言に日本をだぶらせ期待を込めて待ち続けていたのではないでしょうか。
マレーにはこのほか次のような伝説もあります。
「マレーの神は、二人の兄弟を生みたもうた。兄は暴れん坊で弟は大人しかった。兄は国を捨てて海原遠く乗り出し、いまではますます強く、性格は激しさを加えている。弟はいよいよ大人しく、やがてその国は他人から奪われる。そして、弟はますますおとなしさを加えた。弟がほんとうに困ってしまえば、いつかは強い兄が助けに来てくれると弟は思っているのだ。その弟がマレー人なのだ」
この伝説の「強い兄」が日本軍とダブったのです。
興味深いことにスリランカに「ジャヤ・セーナ(勝利の戦士)」という言い伝えがあり、「ジャヤ・セーナが東のほうから来て仏教を助ける」というもので、日本軍がコロンボを空襲し、イギリス軍を叩いたときには歓迎したといいます。
参考文献
転展社「世界から見た大東亜戦争」名越ニ荒之助(偏)
竹書房「世界が愛した日本」四條たか子(著)
光人社NF文庫「サムライ戦車隊長」島田豊作(著)
桜の花出版「アジアが今あるのは日本のお陰です」
参考サイト
愛国心を育てる名言 インドネシア親日の神話 ~ジョヨボヨの予言
http://ilovenippon.jugem.jp/?eid=212
ジョヨボヨ王の予言
http://www.tcat.ne.jp/~eden/Hst/column/ramalan_joyoboyo.html
添付画像
スラバヤでインドネシア軍が使用した日本の軽戦車を調べる英軍(PD)
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